TOP > 歯と認知症との関係 目次 1. 認知症の予防と治療は、脳に刺激を与え続ける事 2. 歯と脳との関係 3. 歯の機能が衰えた場合 4. 歯の神経を抜いた状態 5. 歯が失われた状態 6. 歯が失われた場合の治療法 7. 認知症が口内環境をさらに悪化 8. 歯磨きの介助 認知症の予防と治療は、脳に刺激を与え続ける事認知症にも、変性性認知症(アルツハイマー病)や、脳血管性認知症など色々ありますが、予防と治療は、脳に刺激を与え続ける事が大事です。例えばピアノやギターとかいった楽器の演奏や、パソコンのキーボード等を、それも親指から小指まで全て使うようにして練習するという方法もあります。しかし意外と知られていないのが、脳に一番刺激を与えているのは指よりも脳に近い「歯」である、という事です。 歯と脳との関係私たちが歯で食べ物を噛み砕く時に、その衝撃と振動が脳に伝わります。また歯根膜から神経を経由して神経伝達物質が脳に伝わります。それらが刺激となって脳の血流量が増加し、脳の働きが活性化されます。 そして「味覚」という、生きるにおいて非常に大事な感覚が歯から脳に伝わります。舌だけではなく実は歯からも味覚情報が伝達されるらしいのです。味覚の感覚が麻痺してしまえば人生の喜びの一つがなくなってしまいます。 このように、歯と脳とは密接な関係があります。この歯から脳への刺激が減ってしまうと、脳は次第に委縮・退化していってしまう、という訳です。 歯の機能が衰えた場合硬い食べ物を食べなくなったり、歯周病が進行すると、歯から脳への刺激が減ってしまいます。 歯が健常な状態であれば、その範囲内で「たくわん」「おせんべい」とかいった適度に硬いものを積極的に食べるのも、お勧めです。特に近年では柔らかいものばかり食べるようになった事もあり、現代人は歯や顎の強さが低下しています。歯もまた「いたわり過ぎ」は禁物で、適度に鍛える必要がある、という事ですね。「よく噛んで食べる」という事が重要だとよく言われますが、消化を助ける以外にも、こういった「脳への刺激を増やす」という効果があるのですね。 歯の神経を抜いた状態神経がない歯の場合、食べる時の衝撃と振動は脳に伝わりますが、神経伝達物質は脳には伝わりませんから、その分、認知症の発病リスクは高まります。自分の、どの歯の神経が抜かれているのかをしっかりと把握しておきましょう。 歯が失われた状態歯を抜いた(抜歯)状態では、その抜いた本数だけ、歯から脳への刺激が減ってしまいます。ブリッジ治療で、見た目に歯があるように見えても、歯が骨と接続されていない場合なら同じです。 歯を一本無くすごとに認知症になる確率が増えていき、最終的に自分の歯がゼロになると確率が2倍になるそうです。 しかし歯を抜いて、そのまま放置しておくよりは、入れ歯をした方が脳に少し刺激が伝わりますから、少しマシな状態になります。 そして認知症が進行していけば、自分で歯を磨く能力も低下していきますから、さらに歯の状態が悪くなり、悪循環に陥ってしまいます。普通の人でも、生活がズボラになると歯磨きする事すら、おっくうになってしまう事がよくある位ですから、認知症の人ならなおさらです。想像してみましょう。歯科医でもない限り、他の人の歯磨きを他の人が行う事は非常に困難です。 歯が失われた場合の治療法一番いいのは高価ですがズバリ「インプラント」です。インプラントの場合は神経伝達は絶たれていますが、骨と接続されていますから、衝撃と振動が脳にしっかりと伝わります。 次は「入れ歯」と「ブリッジ治療」となる訳ですが、いずれも脳へ、ある程度の刺激が伝わりますから少し安心なのですが、両隣の歯に負担をかけてしまい、10年後に最悪両隣の歯まで抜歯してしまう事にもなりかねません。 しかし何よりも、歯を抜いて、そのまま放置しておく事が一番危険なのです。認知症リスクの増加、隣の歯の崩壊といった危険性があります。隣の歯の崩壊のタイムリミットは一年以上ありますが、とにかく一刻も早く歯科医院で仮の入れ歯(義歯)を作ってもらい、その後は色々な病院で色々な医師に相談したり、自分で調べてみましょう。 認知症が口内環境をさらに悪化認知症になってしまった人は、自分で自分の服のボタンもかけられなくなる程、症状が悪化してしまう場合があります。こうなると自分で歯磨きをする事もできなくなってきます。家族や介護職員が歯磨きを補助する事もある様ですが、本人が嫌がって、なかなか、うまくいかないケースも多々ある様です。 「認知症で歯磨きできなくなり、口内環境が悪化し、それがさらに認知症を悪化させてしまう」 という悪循環に陥ってしまう前の、早期治療が望まれます。 歯磨きの介助「歯磨き介助」は、介護の中でもかなり難しい部類の様です。 普通の人でも口の中に何かを突っ込まれる事には抵抗感がありますから、認知症の人であればなおさらです。 前述の様に、「極力本人が嫌がらない方法」で行う必要があるのですね。 まずは「うがい」から。 市販の歯磨き粉は異物感が高いので、水だけで歯磨きを行う。 万が一飲み込んでしまっても、あまり気にならない様な「石鹸歯磨き」や「塩水歯磨き」を行う。 | ![]() 歯に良い食べ物 歯に悪い食べ物 虫歯予防 歯磨きのしかた 歯周病(歯槽膿漏) 主な食品のpH値 歯の本数 歯の種類と名前 歯の色 歯ぎしり 歯と認知症との関係 喫煙が歯に及ぼす影響 禁煙する方法 歯の仮の詰め物 歯の詰め物・被せ物の寿命 ドックスベストセメント 抜歯について インプラント 入れ歯 口臭予防 ドライマウスの予防 歯科矯正 歯を自分で治す方法 歯科医院・歯医者の選び方 治療中の注意点 歯科大学病院 歯科医師になるには 歯科関連動画 歯科最新ニュース 歯科用語集 歯科リンク集 歯の絵本 歯の記念日 歯の健康のブログ 私について ご意見 ご要望 今月のカレンダーです
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